新型コロナウイルスの影響で多くの会社が悲鳴を上げる中、ピンチをチャンスに変えようと動き出した会社もあります。
一社目が「アビガン」で注目を集めている「富士フイルムホールディングス」、そしてもう一社が月1億5000万枚の国内マスク生産に乗り出した「アイリスオーヤマ」です。
富士フイルムホールディングス、およびアイリスオーヤマとはどんな会社なのでしょうか?
これまであまりこの会社について知らなかったという方も多いのではないでしょうか?
今回上記の2社が取り組みを開始した事業内容と合わせて、会社内容を詳しくまとめていきます。
富士フイルムホールディングスとはどんな会社?
まずは富士フイルムホールディングスから見て行きましょう。
富士フイルムホールディングスは東京都港区に本社を構えています。
もともとは「富士写真フィルム株式会社」として1934年に設立されました。
2006年に現在の「富士フイルムホールディングス」に商号変更し、傘下には富士フィルムと富士セロックスを持っている会社です。
「富士フイルム」と聞くと、写真関係やカメラなどの事業内容を思い浮かべますよね。
もちろん写真フィルムやカラー印刷紙、カメラなども取り扱っていますが、それだけではありません。2008年には富山化学工業を買収して、医療用医薬品事業に本格参入しました。
また写真フィルム製造で培われてきた化学合成などの技術力を生かし、医療・医薬品やサプリメントなどのヘルスケア分野でも力を入れていますよ。
今日は「Xシリーズ」で撮影した臨場感を感じさせる写真をご紹介!この写真は、焦点距離が拡大できるテレコンバーターを使用。望遠レンズよりも軽くてかさばらないので、機動力があがって撮りたい瞬間を逃さず撮ることができます。その他「Xシリーズ」で撮影した写真はこちら⇒https://t.co/127Cb78Y9l pic.twitter.com/s2PJQtNZuK
— 富士フイルム (@FujifilmJP_PR) May 8, 2020
富士フイルムホールディングスのアビガンとは?
もともと「アビガン」は富山化学工業で開発されていた薬でした。
2014年には国内で「アビガン」の製造販売承認を取得しています。
しかしその後「アビガン」は市場に流通することなく、新型インフルエンザ対策の備蓄薬として政府に買い上げられました。
そして今回、このアビガンがインフルエンザだけでなく新型コロナウイルスの増殖を抑制する効果があるとして注目されています。
新型コロナウイルスがインフルエンザと同様のRNAウイルスであることから、アビガンが着目されたようですね。既に臨床試験を開始しており、6月には試験終了の予定となっています。
このアビガンは日本だけでなく、すでにイランやインドネシアなど20カ国への提供が決まっていると外務省が明らかにしていますよ。
日本政府からはアビガンの増産要請も出ています。
富士フイルムホールディングスのアビガンが世界の救世主となる日も近いようですね!
アイリスオーヤマとはどんな会社?
次にアイリスオーヤマについても見ていきましょう。
アイリスオーヤマは宮城県仙台市に本社を持つ生活用品の販売会社です。
もともとは大阪府の町工場・大山ブロー工業所でしたが、19歳で現在の会長・大山健太郎氏が先代から会社を引き継ぎました。
1989年に本拠地を仙台市へ移し、1991年には現在の「アイリスオーヤマ」に社名変更しています。
家庭用のプラスチック製半透明収納ケースが爆発的な売り上げとなり、大きく成長しました。現在は生活用品だけでなく、家電製品や園芸用品、ペット用品など幅広く取り扱っています。
非上場企業ですが、プロスポーツチームのスポンサーとなったり、仙台フィルハーモニー管弦楽団を支援するなど、幅広く活動している注目の会社です。
年間1000点以上の新商品を毎年開発・販売していることでも知られています。
アイリスオーヤマが国内マスク生産する経緯は?
そんなアイリスオーヤマは2020年6月に宮城県角田工場が稼働予定です。
そしてその角田工場で7月からマスクを月に1億5000万枚規模で製造開始することを発表しています。
新型コロナウイルスの影響で、品薄が続いている不織布マスク。もともとは中国生産のみだった不織布マスクを、国内でも生産する計画を立てていたそうです。
そして日本政府の要請を受け、「国内投資促進事業費補助金」を活用して設備投資を拡大します。
当初は月6000万枚を生産する予定でしたが、この設備拡大に伴い、月に1億5000万枚の生産が可能になりました。またマスクには欠かせない不織布を工場内で製造する設備も新たに導入するそうです。
これで中国からの輸入が不安定になっても、国内マスクを安定して生産できるようになりますね。
今回設備投資に費やされた総額はなんと30億円、新規雇用人数は100人だそうですよ。
新型コロナウイルスの影響で、医療現場でもマスクの不足が問題になっています。そんな中、今回のアイリスオーヤマの国内マスク生産は、日本全体を大きく変えてくれそうです!
新型コロナウイルス感染症への取り組みについて
当社は、新型コロナウイルス感染症拡大の終息にむけて取り組んでいます。
日本国内の生産設備導入による、マスクの生産能力の引き上げや、支援内容、感染拡大防止のソリューションについて、以下のページで公開しています。https://t.co/rPSAzRAwFV
— アイリスオーヤマ株式会社【公式】 (@irisohyama_info) May 8, 2020
まとめ
新型コロナウイルスで世界中が混乱している中、アビガンや国内マスク製造で明るい希望を与えてくれている「富士フイルムホールディングス」と「アイリスオーヤマ」。
まだまだ実現までの道は険しいかもしれませんが、富士フイルムホールディングスとアイリスオーヤマの成功を期待したいですね!
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